★★ 母セツ子(88) 100歳まで 4180日 ★★
クライアントM田様をお訪ねした 腰を痛められたとの事で ウォーキングポールを使っていらした
30年のお付き合い 何度もご馳走になり、応援もして頂いた
読書家で 話題の指南書や新書 五木寛之さんの『親鸞』『林住期』『遊行の門』もお借りした

M田様のご自宅の玄関には手摺があって、新しくつけられたものではなかった

祖母が来た時の為に 手摺をつけたんです
今は父の為に役に立ってよかった! と説明してくたさったのはお嬢様

奥様の母上が訪問してきた時の為に手摺をつけられたという
同居をしていないので もちろん、自費でのリフォームだろう
M田様 下請け業者さんや若い社員を思いやっていらした
偉くなられても弱者を大切にと常々仰っていらした
仕事では公正でも、プライベートで身内に優しく出来る人は そうそういないように思う
まぁ、人生の舞台裏って事で、身内には 親しさや甘えでぞんざいな扱いをしてしまう人は少ないはずだ
まぁ 外面が良いってヤツです
ウチの父は正にそういうタイプだった
ワタシ自身もそうだし まぁツレもそうだなぁ
でも M田様は違ったのだろう
ウチの娘にはホントに困っちゃうよ~ と仰っていらしたけれど お稽古事を続けていらして 働くことも厭わないしっかりしたお嬢様だった

リビングにはお仏壇ではなくお写真を飾っていらして分骨された御遺骨
みんな一緒に居たくって ウフフフ
微笑まれた奥様はお写真のお母さまに似ていらした

一緒に居たい・・・
その気持ち良く分かる
ワタシも父の遺骨を家においてある

そしてお食事に連れて行っていただいた
次から次へとお客様が入ってくる人気店だ

何かのはずみで M田様はお嬢様にこう仰った
結婚なんかしなくていいよ
ずっとウチにいればいいさ
冗談めかして こう付け加えた
それで パパとママの面倒見てくれればいいよ
本気か冗談か 発言している本人、聞いている奥様、お嬢様も ウソではないけれど本心でもないと認識しているに違いない

父はワタシにこう言った
結婚なんてしてもしなくてもいい だけどお父さんは優子には結婚して欲しいと思う
どうして結婚して欲しいのか理由は言わなかったしワタシも聞かなかった
ワタシ自身がした最大の親孝行
それは 結婚だろうと思う
だけど、こんなに思いやり深い家族と一緒に居たら わざわざ他人と家庭を作りたいとは思わないかもしれないなぁ

結婚しても必ずしも幸せにならない事を誰もが知っている
子供を持つことの喜びも またその苦労も知っている親が、無理をすることは無いよ 一緒に年をとっていくのも悪く無いよ そう伝えているのだ
M田様ご夫妻は、親を大切にし 動物を慈しみ育て、看取る姿を見せることでいたわりあう大切さを示された

義母の訪いに手摺をつけた父の思いやりを娘はしっかり覚えている
教育とはこう言うことなんだろう
自分が果たすことの無かった人生の責任を見た思いがした
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