★★ 母セツ子(88) 100歳まで 4179日 ★★
必要とされる事と 利用されるってどう違う？
与えても自分が減らない むしろ与える事で幸せを感じる
おまけに自分も大きくなったような気がする
それは間違いなく必要とされている事だと思う
与える事で幸せを感じないなら、それは相手から求められていないものを与え続けている単なるお節介
相手の自覚 無自覚かは別として、相手から利用されているという事かもしれない・・・
いつも利用される一方でイヤになるワ
セツ子がいつも 愚痴っていた
父がお囃子や氏子 地域の集まりに駆り出され、役員を務める事で 時間、体力を使う事
僅かな支払にもネチネチ文句を言い募ったセツ子
父は 車のダッシュボードにヘソクリを隠していた
お父様～ 自動車にこんなのがあったわよ～ と 持って行ったワタシに目配せしてそっと元に戻していた父
父は誰にも利用などされていない
地元の人達に必要とされ 大切にされ 僅かながら敬意を持って接してもらっていた(と思う)
付き合いを維持する為には気持ちはもちろん、お金が必要な場合もある
それをセツ子が理解しなかったのは容易に想像がつく
家族介護が、疲れる理由の一つ
自分が与え続けているような気がするから?
報酬がないから？
利用されていると感じる人も多いだろう
誰に?
実際に介護している本人、それを強いた親 兄弟 配偶者に利用されていると場合もあるだろう
自分がいないと 成り立たない生活
遠隔介護仲間みえちゃんもワタシも一人娘
細かい手続きには自分が出て行かなくてはならない
役所への申請 ケアマネ―ジャーや介護スタッフとの交渉
それには時間も体力も、そしてお金も必要だ
感謝の言葉や態度があるなら 自分は必要とされていると感じるのかもしれない
しかし、無報酬の上、もう帰って とか 怒ってばかり と ウソ泣きを繰り返されると 犠牲にしている何かに対してモヤモヤした気持ちになる
セツ子は ワタシを利用してはいない
自分一人でどうにかやっていけるという錯覚の元に、周囲に助けられているという状況が10年続いている
自分の時間を使う事に対してはワタシは慣れた
10歳若かったら また違う考えを抱いただろうと思う
しかし、セツ子は老いていく
ツレ ワタシ自身 そして 義姉……春兄ィ J姉さんもしかり
ツレに聞いてみた
ワタシに 必要とされていると思う?
思うよ
利用されていると思う?
・・・・返事はなかった
いいのか悪いのか 判らない
だけど ワタシにはツレが必要だし
ほんのちょっとだけれど セツ子も必要なのだ
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