★★ 母セツ子(86) 100歳まで 4793日 ★★
07.6.30
父がキッチンの流しの下に 棚をつくった日
これは脱衣所の棚
タイルにある痕は 洗濯竿のスタンド
父は本当に器用だった
釘をまっすぐに打つ事も出来ないツレとは大違い
インテリアのセンスがあったとは言い難いけれど
生活の小さな工夫というのを楽しみにしていた
職人さんが入る前日 担当のRさんがチェックしに来てくれた
芋 好きですか?
かいつかの焼き芋 を持っていきますね
美味~ セツ子に食べさせてやりたかった
アドバイスにしたがい 個別にラップして
ジップロックに入れて冷凍する
リフォームしたキッチンで解凍してセツ子に食べさせよう
(賞味期限は大幅に切れてしまうけれど まぁ きっと大丈夫)
あなたが主役
私の好きな遠藤周作氏のエッセイより
どんな人でも自分の人生の舞台では主役である
しかし主役の我々も相手の人生では脇役であること (特に夫婦間)
この忘れがちな 想いやりの心を大切に日々を暮らしていきたいものと願っています
これを家に貼っていたなんて セツ子ってイヤな婆ぁでしょう?
結婚した当初 ツレが初めてこれを見た時
チラッとお世辞めいた事を言ったら
ああいうのって良くないよなぁ と父は言ったという
父は歴史もの ワタシがキリストものや、エッセイなどを買った 一家揃って遠藤周作さんのファンだった
セツ子は 本を買ったことなんかない
父が買ったもの ワタシが買ったものを読んでいたのだ
和室の天袋にあったのは…
柱時計 21日巻
固くなるまで巻くんだよ
時計を抑えながらゼンマイの巻き方を父が教えてくれたのは夏休みだった
その数日後に 三菱重工ビル爆破事件
当時 新橋に勤務していた父
ゼンマイを巻いたばかりの柱時計とテレビを 交互に見ながら帰宅するまで心配していた事を思い出した
あの時計 どうして捨てないの?
あれはね お父さんと結婚して 一番最初に買ったものなの
ワタシが成人するまであの時計を使っていたと思う
たしか 修理する職人さんがいなくなってしまったと聞いた
この和室に まだ暖かい父の遺体を連れ帰って安置した
ツレと最後のコーヒーを飲んでカラにしたキッチン
見守りカメラも外しました
9:00A.M.には 職人さん 担当の方がいらっしゃる
よろしくお願いいたしまーすと、鍵を渡して家を後にした
今回の3泊の帰省 本当に疲れた
結婚して最初に買ったもの?
ワタシ覚えていない…
★★クリック応援❤お願いいたします(^。^)y-★★