★★ 母セツ子(87) 100歳まで 4698日 ★★
語る番組
テレビ黎明期から一緒に番組を作り 最晩年まで親しくお付き合いがあったことは 様々なところで取りあげられていた
浅草で育った渥美さんは スリムで小麦色、飛ぶように歩く黒柳さんをカラス天狗と名付けたという
確かに・・・似ている
その夜 我が家にも妖怪が出没した
夜 カチカチ パチパチ カチッ カチッ
という音が響き渡る
母セツ子が あちこちの灯りのスイッチをつけたり消したりしている
人感センサーライト セツ子がいると灯りが消えない
それが セツ子には 判らないのだ・・・
そして・・・人感センサーのスイッチも切ってしまう
良かれと思った配慮が活かされない
廊下を歩くたびに 夜トイレに起きるたびに
カチカチ カチッカチッ パチッ
風や雨音と違い、こうした音はシーンとした中 響く
寝なさーーーーい
寝なさーーーーい と 絶叫するワタシ
ツレが名付けた 妖怪カチカチ婆
突然、今まで燃え盛っていたはずの火が消えた 風はない
ふっけし婆が、フッーフッーと息を吹きつけた
しかし、これは妖怪の息なので、人間は吹きつけられても、それとは気づかない・・・・
妖怪は陰気の存在で、火は陽気の存在なので、
妖怪は火を苦手とする
夜は陰気が陽気に勝つ時なので、火消婆も出て
火を消すのだろう
我が家の照明はスイッチや リモコンで 照明のタイプが変わる
セツ子にはそれも判らないらしく パチパチ
カチッカチッをくりかえし真っ暗な中でテレビを見ている
哀れだ……
リフォームの時点で 心配はなかったのかと問われると 返す言葉がない
しかし 認知症のセツ子に合わせて古いタイプの
家電設備にするというのも出来ない
介護リフォームとはいうものの セツ子の為だけに
したのではない
近未来、介護しやすいだろうというリフォームを
したワタシ
妖怪って旧家に棲みつくイメージがあるが
リフォームしたての我が家に出現した妖怪カチカチ婆
遠い昔・・・・
薬師丸ひろ子の探偵物語という映画が封切られた時、周囲におかっぱスタイルが増えた
かくいう私も 真似をした
座敷わらし と 言われた事を思い出した
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